1.毎月の試算表から納税額を予測

 

 ブレない試算表を作る

 

 決算前になってから思わぬ利益が出ていることがわかり、冷や汗をかいた経験はありませんか?そうならないために、日頃からしっかりと試算表を作成することが大切です。

 ポイントを押さえておけば、時間や手間をそれほどかけなくても、毎月の試算表からおおよその税額を知ることはできます。

 税金を簡単に予測する方法は、ポイントを押さえた毎月の試算表を12ヶ月分足すと、ほぼ決算書に近い数字になります。この決算書を使って、簡単に納税予測していきます。

 

 まずは、毎月の試算表をブレないように作っていくことがポイントです。このブレない試算表を作るためには4つのポイントがあります。

 

 「発生主義」「税抜経理」「月割計上」「月次棚卸」になります

 

 「発生主義」・・・売上や仕入、経費などは発生した時に計上するのが原則です。現金主義で試算表を作成していると、決算時に大きくブレることがありますので、発生主義による計上は必須です。(お金の出入りは関係ありません!)

 

 「税抜経理」・・・消費税は、原則課税の場合、税抜経理で計上していると、試算表を見るだけで、現在の納税額がわかります。最近の会計ソフトは、手間をかけずに税抜経理ができる仕組みになっていますので、うまく活用して下さい。

 

 「月割計上」・・・減価償却費や年払保険料、労働保険料などの経費は、年間金額を12で割って毎月概算で計上しておくと、決算の時に慌てずに済みます。

 

 「月次棚卸」・・・棚卸資産がある業種で、毎月の在庫に変動があるのであれば、粗利を確定させるためにも、出来れば棚卸は毎月実施した方がいいでしょう。

 

 納税予測はカンタン

 

 このように4つのポイントを押さえたブレない試算表を作ることで、決算3ヶ月前の時点で、残り3ヶ月の利益を予測し、納税額を予測することが出来ます。利益の予想は9ヶ月間の実績と前期以前の数字を参考にしながら行って下さい。

 

 そうして出来た「決算予想利益」に(※)法定実行税率約30%を乗ずる(中小企業の場合、一定額以下の利益に対して低い税率となるので、そうなると最も低い場合として実行税率は約20%に)ことによって、法人税、住民税、事業税を予測計算することが出来ます。

 また、消費税の予想額は、「税抜経理」をすることによって、会計ソフトに「仮受消費税」「仮払消費税」が集計されていますので、その差額が予想消費税という事になります。(実際の税額計算とは異なります)

 (※)法定実行税率とは、法人税だけでなく地方税も含めて、企業の利益に課される税金の実質的な負担率を言います。